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贈与税・相続税の令和5年度 税制改正大綱抜粋
2022.12.18
資産継承に伴う相続税・贈与税の税制改正大綱の
発表が12月16日に公表されました。
今回は、令和5年最新の税制改正大綱から、相続税
と贈与税に絞って、主な内容を抜粋してみましたの
で、今後の相続対策に生かしてみて下さい。
① 相続時精算課税制度の使い勝手向上
相続時精算課税においても、暦年課税と同水準の
基礎控除の110万円が創設される。
つまり、相続開始時に加算される相続時精算財産
(累計2,500万円迄)とは別に、毎年、基礎控除の
110万円を控除できるというものです。
110万円以下の贈与は、申告も不要です。
相続時には、相続時精算課税財産+毎年110万円を
控除した残額に対して相続税が課税されるものです。
※災害にあった場合に措置(改正)
また、相続時精算課税制度の適用財産は、贈与時の
価額で相続税の課税対象となるのが従来でした。
つまり、贈与された建物や土地が、その後の災害に
よって被害を受けても、それによる評価減は一切
考慮されませんでしたが、改正により、当該災害に
よって被害を受けた部分に相当する額を控除した残
額のみが相続税の対象となります。
これにより、生前にまとまった財産を贈与しにく
かった者にとっても、相続時精算課税を活用する
ことで、次世代に資産を移転しやすい税制となる。
令和6年1月1日以降の贈与に係る相続税又は贈与
税及び災害に適用されます。
② 暦年課税における相続前贈与の加算
現行、相続開始前3年以内の贈与は相続財産に加算
する規定から、相続財産に加算する期間を7年に
拡大することになしました。
また、拡大した期間(4年間)に受けた贈与のうち
最大100万円は相続財産に加算しないというものです。
注意は、毎年ではなく、4年間の合計で最大100万円
の控除です。
つまり、拡大された追加4年間の贈与額合計から
100万円控除した残額が相続財産に戻されるという
改正です。
尚、持ち戻しの対象者は、被相続人から「相続又は
遺贈により財産を取得した者」に限ります。
従い、相続財産を取得しない、孫や配偶者への贈与
の場合には、持ち戻さなくていいことになります。
令和6年1月1日以降の贈与に係る相続税に適用
③ 教育資金の一括贈与は、利用件数減少傾向の為
3年延長はするものの、次期到来時には改めて制度
の見直しを検討するようです。
④ 結婚・子育て資金の一括贈与も利用件数が低迷
しており、2年延長するものの次期到来時には改め
て制度の見直しを検討するようです。
⑤ マンションの相続税評価は、時価と通達評価
の乖離が大きい為、今後も継続して適正化を検討
するようです。
ちばPMA相続サポートセンター 佐藤 浩之
以上、相続対策中の方は気になる贈与税と相続税の
改正大綱からの抜粋でした。
改正大綱は全132ページのボリュームがあるので
一般の方が要点のみ読み解くのは大変ですよね。
改正大綱を踏まえ、来年からの相続対策に向けて
さっそく準備されてみて下さい。
※上記、掲載内容は投稿時点でのものです。
情報改定や法令改定等により、掲載情報が変っている
場合がありますので、ご確認をお願い致します。
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